冬本番 免疫力アップ習慣

冬が深まると、「なんとなく体調を崩しやすい」「風邪をひきやすい気がする」という小さな不安を抱える方が増えてきます。忙しい時期でもありますから、無理をしない範囲でできる“少しの工夫”が大切になってきます。
★ 体温維持は免疫力の基本
免疫細胞は体温が 36.5~37℃ 前後のときに最も活性化し、逆に体温が1℃下がると働きが鈍くなると言われます。
冬は「冷え」によって血行が悪くなり、免疫細胞が体内を巡りにくくなるため、体を温めておくことが重要です。
体温を下げない具体策
① “3つの首”を温める
首・手首・足首は皮膚表面近くに太い血管があるため、ここを冷やすと全身が冷えます。
マフラー、レッグウォーマー、手袋などは免疫管理に効果的な“防寒投資”です。
② 朝の温かい飲み物習慣
起床直後は体温が低いため、白湯・お茶・味噌汁などを飲むと、内臓から温まりやすくなります。
③ 筋肉をしっかり動かす
筋肉は“熱を作る”器官。太もも・背中・お尻などの大きい筋肉を動かすと体温が上がりやすくなります。
・椅子の立ち座り10回
・軽いスクワット
・階段の上り下り
などで十分です。
★ 免疫細胞の7割が集まる「腸」を整える
腸は「体内最大の免疫器官」と呼ばれるほど重要な場所です。腸内環境が乱れると、体を守る力も落ちてしまいます。
腸内環境を整える食材
① 発酵食品(善玉菌を直接とり入れる)
・納豆・ヨーグルト・味噌・ぬか漬け・キムチ
冬場は味噌汁が最適。温かく、手軽で、菌もとり入れやすい食品です。
② 食物繊維(善玉菌のエサになる)
水溶性と不溶性のバランスがポイント。
【水溶性(腸の動きを整える)】
→ 海藻、果物、オートミール
【不溶性(便通を促す)】
→ 野菜、きのこ、豆類
温野菜や具沢山スープは、冬でも摂りやすい組み合わせ。
③ 冬におすすめの“抗酸化食品”
免疫細胞を傷つける酸化ストレスを抑える働きがあります。
・ブロッコリー・ほうれん草・にんじん・柑橘類(みかん等)・りんご
特にみかんに含まれるβ-クリプトキサンチンは、風邪予防にも注目されている成分です。

★ 睡眠は“最強の免疫強化時間”
睡眠中、体内では
・免疫細胞の修復 ・疲労物質の除去 ・ホルモンバランス調整
が行われています。質の良い睡眠は免疫機能の要です。
冬の睡眠を良くするポイント
① 室温は16〜19℃
寒すぎる寝室は眠りを妨げます。暖房が苦手なら湯たんぽも効果的。
② 寝る90分前の入浴
38~40℃のぬるめのお湯に10〜15分。深部体温がゆっくり下がることで自然に眠気が来ます。
③ 夕方以降のカフェインに注意
カフェインの半減期は4〜5時間。午後のコーヒーを控えるだけで睡眠の質が上がります。
★ 乾燥対策は“喉と鼻”の防衛力を高める
冬の乾燥はウイルスが増えやすいだけでなく、喉や鼻の粘膜を弱らせてしまいます。
乾燥を防ぐ実用テクニック
① 湿度は40〜60%に調整
加湿器がなければ
・濡れタオルを干す ・洗濯物を室内に ・寝室にコップ1杯の水
でも効果があります。
② 鼻うがい(抵抗がなければ)
生理食塩水を使うと痛みが少なく、粘膜の保護に役立ちます。
③ こまめな水分補給
喉の潤いを保つと、ウイルスが体内に入りにくくなります。冷たい水でなく、常温~温かい飲み物がより効果的。
冬は免疫力が下がりやすく、感染症が増える時期ですが、体温維持・腸内環境の改善・良質な睡眠・乾燥対策といった基本を整えることで、身体は本来の力をしっかり発揮できるようになります。どれも負担が少なく、日常に取り入れやすい方法ですので、「続けやすいものから」気軽に試してみてください。習慣として積み重ねることで、冬の体調管理はぐっと楽になります。
お客様が今年の冬も無理なく、元気にお過ごしいただけることを心より願っています。